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隆盛時代を迎えるファミリービジネス

隆盛時代を迎えるファミリービジネス

本日は富裕層ビジネスの最高峰ともいえるファミリービジネスの基本的な考え方や、お客様にアドバイスする時にヒントとなる観点をお話ししたい。

ファミリービジネスに対する関心が高まっている。貧富の差が広がり、ビジネスも二極化することが想像される。一つは薄利多売のリテールモデル、もう一つは言わずもがな、富裕層ビジネスだ。その富裕層ビジネスの中で最高峰ともいわれているのがファミリービジネスである。

ファミリービジネスとは何か

ファミリービジネスは富裕層一族の哲学や規程をとりまとめ、そのサポートを代々やっていくものである。金融、不動産、美術品といった資産から、法律、税務、健康、学術、キャリアアドバイスなど、多岐に渡るサービス提供を一族に対して行うものである。

ファミリービジネスで遅れる日本

ファミリービジネスは日本ではまだ根付いていないが海外の富裕層には当たり前に提供されている。日本でもファミリービジネスの担い手は外資系がほとんどであるし、プレイヤーも外資系出身の方が多い。

日本にはたくさんのファミリーの事例があるにも関わらず、なかなか学術的な研究が進んでいない。一方でスイスにはヨーロッパ中のファミリーの資金が集まりではファミリーの研究が進んでいる。フランスではインシアード、アメリカではケロッグやバブソンによる研究が進んでいる。早稲田大学の国際ファミリービジネス総合研究所としては、そういった先と連携してヨーロッパ、アメリカのファミリーの長所を学びつつ、逆に日本のファミリーの良い点はどんどん発信していくという形で展開を進めている。

富裕層ファミリーの役割の考え方

一つの観点として、ファミリー企業をイノベーションの源泉やベンチャー企業へのリスクマネーの提供者と捉える点がある。これまでは、事業承継でどうしたら税金を安くできるかという税制面の側面や、あるいは遺言書に代表されるように如何に法的トラブルを少なくして次世代に渡すかといったところにフォーカスが当たり過ぎていたように考えている。

しかし、ファミリービジネスを担うものにとって考えるべきことは、ファミリーとは長期的な観点からイノベーションを起せる源泉があり、大胆な戦略が取れる主体であると考えている。

ファミリービジネスというのは、得てして、閉鎖的だとかガバナンスが弱いとかといった意識が強いが、プラスの点も多いことを強調したい。

パトロンとしてのファミリービジネス

ファミリービジネスの一環としてパトロンとなり、イノベーションを起こして活性化を図ろうという戦略があると考えている。それがこれからのファミリー企業に求められる。例えば、ベンチャー企業あって、ファミリー企業があって、VCをはじめとする金融機関、アドバイザーやコンサルタントなどがある。この4 つの存在がもっと親密な関係を作ることに

よって、世の中をさらに進歩させて行こうという発想である。

ファミリービジネスとベンチャービジネス

ベンチャー企業というのは新しいビジネスモデルを作って、あるいは新しいテクノロジーをもとに世の中を変えていきたい気持ちが強く、強力な差別化要素としてのビジネスモデルを持っている。ただ、24 時間、土日もなく働くエネルギーとガッツがありながら、お金と知名度と信頼度がないばかり。

それに対してファミリー企業は、特に地方のファミリー企業であればあるほど知名度はあり、資金も豊富で信頼度も絶大なものがある。ヒトの面でも役所や地域金融機関に次いで良い人材が入ってくる。

このような意味でファミリー企業には優秀な人材がいても、24 時間働くようなガッツはない。また新しいビジネスモデルにも少しばかり疎い。

従って、ベンチャー企業はこういったファミリー企業に5%でも10%でもエンジェル出資をしてもらって、旦那、すなわちパトロンになってもらう。ファミリー企業の経営者・オーナーはベンチャー企業の若い経営者に対し、お金だけではなくて教育的に経営者としてのイロハを教えていくことで、ベンチャー企業の経営者にとってモアザンマネーのメリットがあると思う。